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マイノリティーの拳

マイノリティーの拳
林 壮一
マイノリティーの拳
定価: ¥ 1,470
販売価格: ¥ 1,470
人気ランキング: 43364位
おすすめ度:
発売日: 2006-09-14
発売元: 新潮社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送

渾身の一作
『チャンプのその後』的なノンフィクションは数あるが、本書の特徴はすべての元チャンプが作者と何らかの関わりを持っている点である。
逆に言うなら、この本に出てくる元チャンプたちの生き様は、作者の人生の一部の投影でもある。個人的な関わりがなければノンフィクションが書けないという考え方はプロフェッショナルではないかも知れないし、そう何冊も書けるものでもないかも知れないが、だからこそ珠玉の一冊になり得たのだろう。これらの人生に、さらなる続きがある事を願わずにはいられない。
最後にマービン・ハグラーが多くの元チャンプたちのような没落した人生を歩んでいないと知って、密かに安堵したのは私だけではないだろう。

黒人ボクサーの実態
ドンキングが出てきてから、世界のボクシングが何となく、つまらなくなったと感じていてが
この本を読んで、やはりそうかと思った。
黒人ボクサー達の実態を読み、複雑な気持ちになった。
ハグラーのインタビューは面白かった。レナードのインタビューも欲しかったが、さすがに手
が届かなかったか。ハーンズは家族想いの人という印象を持った。
フォアマンやハグラーはプロモーターに流されず、いい人生を送ってると思う。
ウィザスプーンとホームズの試合はテレビで見ていたが、この本ではウィザスプーンが勝って
いたのにと言ってるが、どっちとも取れる試合だった。終盤、勝ちを過信して逃げ回っていた
のが悪い印象を与えたと思う。

「アメリカンドリーム」
5名のチャンピオンボクサーの姿が、リングを通して浮かび上がる。
拳ひとつで彼等が王者になるまで、そしてそれからの人生とは。人に裏切られてなお生活の為リングにあがる男たちの姿。
「自信がなければリングでは勝てない。自信がない、という時点で、そのファイターは敗者さ。人生も同じだろうね」というハグラーの言葉が最後に突き刺さる。
マイノリティーという問題は、日本ではあまり関心を持たれない。しかし、日本でも弱い立場の迷える人間はたくさんいる。
読んでみると、最初からボクサーを目指している人がいない事がわかる。紆余曲折を経てボクシングに出会っているのである。
4人の子供を一人で育てる為に戦うウィザスプーンが人間らしくていい。
アメリカンドリームの現実を、考えさせられる1冊です。

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